FAXDMとは|メリット・デメリットと費用、始め方の4ステップ
FAXDM(ファックスDM)とは、企業や店舗のFAX番号に、商品・サービスの案内やセミナーの告知をFAXで一斉に送る、法人向け(BtoB)のダイレクトメールです。 紙で相手の手元に届き、郵送DMより安く早く送れるため、メールやWeb広告が届きにくい中小企業・店舗・工場・医療機関などへの新規開拓に向いています。
一方で、送れるのはFAX番号が分かる相手だけで、原稿は白黒のA4・1枚にまとめるのが基本で、相手の用紙やトナーを使うため、クレームへの配慮も必要です。この記事では、FAXDMの仕組みと向いている場面、メリット・デメリット、費用の目安、FAX番号リストの用意から効果測定までの始め方を順に説明します。リスト作成ツールUrizo(ウリゾウ)の収集データと、FAXDM配信サービスに届いた依頼の集計も載せています(2026年11月時点の情報です)。
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FAX番号が何件分かるかを先に確かめられます
FAXDMの仕組みと向いている場面
FAXDMは、FAX番号のリストに同じ原稿を一斉送信し、受け取った会社からFAXの返信や電話・Webで問い合わせをもらう営業手法です。相手先の業種・地域を決めて新規開拓するときに向いています。 呼び方には「FAXDM」「FAX DM」「ファックスDM」「FAX広告」などがありますが、どれも同じ手法を指します。送る側は、自社の複合機やパソコンのFAX機能から送る方法と、FAXDMの配信サービス(代行業者)に原稿とリストを渡して送ってもらう方法のどちらかを選びます。件数ごとの送り方と費用は FAX一斉送信のやり方 で比べています。
受け取る側から見ると、FAXDMは多くの場合、複合機から自動で紙に出力され、そのまま机や受付に置かれます。メールのように迷惑メールフォルダに振り分けられたり、郵送DMのように封を開けずに捨てられたりすることが少ないため、たいていは「紙が手元に届く」ところまでは進みます。そのうえで、読んだ人が興味を持てば、返信欄に記入して送り返す、電話する、Webで調べる、といった形で反応が返ってきます。
FAXDMが向いている業種・場面
FAXDMは、相手の会社がFAXを日常的に使っているかどうかで成果が大きく変わります。FAXでの受発注や連絡が残っている業界、パソコンの前にいない時間が長い職場、代表メールが見られていない小さな会社ほど、紙で届くFAXDMの強みが生きます。
- 製造業・建設業・卸売業:受発注や図面のやり取りにFAXが残っている会社があり、事務所の複合機に届いた紙が担当者に回されやすい
- 医療機関・介護施設・薬局:現場のスタッフはメールを見る時間が限られ、受付に届いた紙のほうが目に留まりやすい
- 飲食店・美容室などの店舗:オーナーが仕入れや予約の連絡にFAXを使っている店がある。ただし、FAX番号を公開していない店も多い(後述)
- セミナー・展示会の集客、季節商材・期間限定の案内:原稿を作った当日や翌日に送れるため、日付の決まった告知に向いている
反対に、IT企業やスタートアップのようにFAX番号自体を持たない会社、個人の消費者、情報量の多い商品(長い説明や多くの写真が必要な商品)には向きません。個人宛てのFAX広告は、後で説明する特定商取引法の規制も受けます。
郵送DM・メールDM・テレアポとの違い
新規開拓の手法を選ぶときは、1件あたりの費用、届くまでの速さ、伝えられる情報量、必要な連絡先を比べると、FAXDMの位置づけが分かります。下の表は、法人向けの新規開拓で使う4つの手法を比べたものです。
| 観点 | FAXDM | 郵送DM | メールDM | テレアポ |
|---|---|---|---|---|
| 1件あたりの費用 | 1枚数円(Urizoの配信サービスでは5.0〜8.8円) | 郵便料金だけで1通85円(はがき、割引なしの料金)。印刷・封入も必要 | ほぼ0円(配信ツールの月額のみ) | 人件費が中心。1件ごとに数分かかる |
| 届くまでの速さ | 当日(自社送信)〜数日(配信サービス) | 印刷・封入・発送の手配が必要で、数日以上 | 即日 | 即日(つながった相手のみ) |
| 伝えられる情報 | 白黒のA4・1枚 | カラー・複数枚・サンプルも可 | リンク先で詳しく伝えられる | 会話で質問に答えられる |
| 必要な情報 | FAX番号 | 住所 | メールアドレス(相手の同意か、アドレスの公表など法律の条件が必要) | 電話番号 |
郵便料金の出典は日本郵便の 国内の料金表(手紙・はがき) による通常はがきの料金(2026年11月時点)、FAXDMの配信料金はUrizoのFAXDM配信サービスの料金表(後述)によります。FAXDMは、郵送DMより安く早く送れ、メールDMと違って紙で届きます。郵送DMの特徴は 郵送DMのメリットとは 、手法ごとの使い分けは 営業手法の一覧と比較 で詳しく説明しています。
FAXでDMを配信するメリット
FAXDMのメリットは、低コスト・すぐに内容を見てもらえる・営業先を絞り込める・短時間で大量に送れる・原稿づくりの手間が少ない、の5つです。限られた予算で多くの法人に案内を届けたいときに向いています。 5つのメリットがそれぞれ効く場面は次のとおりです。
低コストで配信できる
郵送DMでは、はがきや封筒の代金、印刷、封入、郵便料金がかかります。通常はがきの郵便料金だけで1通85円なので、1万件に送れば郵便料金だけで85万円です。FAXDMは紙も郵便料金もかからず、配信サービスを使っても1枚数円で送れます。UrizoのFAXDM配信サービスで1万件なら6.1万〜8万円で、郵送DMの郵便料金の7〜9%程度です。下のグラフは、1万件に1回送るときの費用を、はがきの郵便料金とUrizoのFAXDM配信サービスの料金で比べたものです。
計算方法:郵送DMは日本郵便の通常はがきの料金85円×1万件で、印刷・封入・はがき代は含めていません。FAXDMはUrizoのFAXDM配信サービスの1万〜1.5万件未満の単価(リスト持ち込み1枚6.1円、リストレンタル1枚8.0円、2026年11月時点)×1万件です。郵送DMの印刷代などを足すと、差はさらに開きます。
ただし、FAXDMを送れるのはFAX番号が分かる相手だけです。安いからといって、FAXを使っていない会社まで含めたリストに送ると、届かない分の料金と、届いても読まれない分の手間が無駄になります。費用の内訳は「FAXDMにかかる費用と料金の目安」の節で詳しく説明します。
すぐに内容を見てもらえる
郵送DMは封を開けてもらえなければ中身を読まれず、メールDMは件名でクリックしてもらえなければ本文まで届きません。FAXDMは多くの場合、受信と同時に紙に印刷されるため、「開封」の手順がありません。少なくとも、受け取った人が紙を手に取り、見出しに目を通すところまでは進みやすい手法です。
FAXDMは「開封率100%」と紹介されることがありますが、紙が届くことと、内容まで読まれることは別です。最初の数秒で「自分に関係がある」と思ってもらえるよう、見出しで誰に向けた何の案内かを伝えます。伝わらなければ、紙は届いても読まれずに捨てられます。原稿の作り方はステップ2で説明します。
営業先を絞り込める
FAXDMは、送る相手の業種・地域を選んでリストを作るため、「東京都の製造業」「関西の歯科医院」のように、自社の商品が役立つ相手だけに送れます。返信や問い合わせがあった会社は「興味を示した会社」として、ほかの会社と分けて管理できます。
たとえば、1万件に送って反応があった会社にだけ電話をかければ、1万件すべてに電話するよりはるかに少ない時間で、話を聞いてくれる相手に会えます。FAXDMは、反応した会社を見つける入口として、テレアポや訪問と組み合わせて使う手法です。
短時間で大量に配信できる
郵送DMは、原稿の作成から印刷・封入・発送までの手配に、数日から長いと数週間かかります。FAXDMは原稿1枚とリストがあればすぐに送れ、自社の複合機でもリストを登録すれば、1回の操作でまとめて送信を始められます。UrizoのFAXDM配信サービスでは、1時間に1万件以上を配信できます。
すぐに送れるので、FAXDMは日付の決まった告知に向いています。セミナーの申し込みが少ないときに開催の1週間前に追加で案内する、季節商材の受付開始日に合わせて送る、といった使い方は、印刷・発送に日数がかかる郵送DMでは間に合わないことがあります。
原稿の作成に手間をかけずに配信できる
郵送DMは、目に留まるようにカラーのデザインや封筒の工夫にこだわる必要があり、印刷物の手配にも手間がかかります。FAXDMはA4の用紙1枚に、白黒で内容をまとめれば送れます。WordやPowerPointで作った原稿でもそのまま使えるため、デザインの専門知識がなくても始められます。
白黒で送る前提なので色選びに悩む必要がなく、その分の時間を見出しやオファー(申し込む理由になる特典や条件)の文章に回せます。カラーで作った原稿を送るとどう届くかは、 FAXはカラーで送れる?カラー原稿を送る方法と白黒で作るコツ で説明しています。
FAXでDMを配信するときの注意点・デメリット
FAXDMの注意点は、白黒1枚の原稿、件数と検証、受け手の負担への配慮、法律の確認の4つです。 どれも事前に知っておけば対策できます。始める前に、自社の商品と送り方に当てはまるかを確かめてください。
白黒で届くので、見やすさに注意する
一般的なFAXは白黒で届き、写真や細かい文字はつぶれて読めなくなることがあります。カラーで作った原稿は、色の濃淡がすべて灰色や黒に置き換わるため、薄い色の文字は消え、濃い背景は真っ黒になります。
情報は要点だけに絞り、見出しは大きく太く、本文も小さくしすぎないようにすると読みやすくなります。送る前に自社のFAXに1枚テスト送信し、受信した紙で文字がつぶれていないかを確かめておくと安心です。デザインの具体的な作り方は FAXDMの効果的なデザインと原稿の作り方 にまとめています。
反応する会社は一部なので、件数と検証を前提にする
FAXDMは、送った会社のほとんどからは反応がない前提で計画する手法です。反応した会社の割合を反応率(反響率とも呼ばれます)といいます。数百件に1回送っただけでは、反応がゼロでも原稿が悪いのか、たまたまなのかを判断できません。反応率の目安は商材や送り先によって大きく違います。反応率の目安と反応率を高める工夫は FAXDMの反応率の目安と、反応率を高める5つのコツ で説明しています。
検証するには、結果を比べられるだけの件数で送ります。たとえば原稿Aと原稿Bを同じ業種・地域のリストに半分ずつ送れば、どちらの反応が多いかを比べられます。何件送れば判断できるかの考え方は FAXDMの効果検証に有効な配信件数 を参考にしてください。
相手にも負担が発生する
FAXDMは、受け取る側の用紙とトナー(インク)を使って印刷されます。1枚あたりの負担は小さくても、毎日いくつもの会社からFAXDMが届く会社にとっては、紙と時間の無駄になります。そのため、FAXDMには「勝手に送らないでほしい」というクレームがつきものです。
クレームを減らすには、原稿の下部に「今後のFAX送信を希望されない方は、チェックを入れてご返信ください」という配信停止欄と連絡先を必ず入れ、停止の連絡があった番号はすぐリストから外して二度と送らないようにします。新しくリストを集め直したときも、配信停止の番号を除けるように、停止リストを別に保存しておくと安心です。
FAXDMが違法になる場合と特定商取引法の規制
法人向けに自社の商品・サービスを案内するFAXDMは、原則として特定商取引法のFAX広告規制の対象外です。一方、消費者(個人)に通信販売の広告をFAXで送るには、あらかじめ相手の承諾が必要です。条文は次のとおりです。
出典とした消費者庁の 特定商取引法ガイド「通信販売」 も、消費者があらかじめ承諾しない限りFAX広告の送信を原則禁止しており、承諾の記録は最後に送信した日から1年間保存する必要があると説明しています(条文は e-Gov法令検索「特定商取引に関する法律」 で確認)。個人事業主の店舗などで、営業用ではなく個人として買う商品の案内になる場合は、法人向けとはいえない可能性があります。迷うときは、送り先を法人・事業所に限り、配信停止の申し出にすぐ応じる運用にしておくのが安全です。「営業のため」に当たるかの判断が難しい商材では、弁護士などの専門家に確認してください。
FAXDMにかかる費用と料金の目安
FAXDMの費用は「送信料金」「FAX番号リストの費用」「原稿の作成費」の3つで決まります。UrizoのFAXDM配信サービスなら、送信料金は1枚5.0〜8.8円で、1万件では6.1万〜8万円が目安です。 ここでは、UrizoのFAXDM配信サービスの料金表(2026年11月時点の FAXDM配信サービス の表記)をもとに、件数ごとの目安を示します。料金や条件は変わることがあるため、依頼する前に最新の表記と見積もりを確認してください。
| 1回あたりの送信件数 | リストを持ち込む場合 | リストレンタルを使う場合 |
|---|---|---|
| 5,000件未満 | 1枚6.6円+送信手数料3,850円 | 1枚8.8円+送信手数料3,850円 |
| 5,000〜10,000件未満 | 1枚6.4円 | 1枚8.3円 |
| 10,000〜15,000件未満 | 1枚6.1円 | 1枚8.0円 |
| 15,000〜30,000件未満 | 1枚5.7円 | 1枚7.5円 |
| 30,000〜100,000件未満 | 1枚5.5円 | 1枚7.1円 |
| 100,000〜500,000件未満 | 1枚5.3円 | 1枚6.8円 |
| 500,000件以上 | 1枚5.0円 | 1枚6.5円 |
送信手数料は、1ヶ月の依頼件数の合計が5,000件未満の場合にかかります。たとえば、自社で用意したリスト3,000件に1回送るなら、6.6円×3,000件+3,850円=23,650円です。1万件なら6.1円×10,000件=61,000円で、送信手数料はかかりません。リストを持っていない場合は、希望の業種・地域を伝えてリストを借りる「リストレンタル」を使えます。
FAX番号リストを自社で集める場合は、リストの費用が別にかかります。UrizoのFAX番号収集なら1件あたり最安1.1円で、業種・地域を指定してFAX番号を集められます( FAX番号収集 の表記)。集めたリストは何度でも使えるため、同じ相手に2回目、3回目と送るほど、1回あたりのリストの費用は下がります。原稿作成も任せたい場合は、1万件の配信(リスト込み)・原稿作成・配信停止やクレームの返信を2週間受け付ける受信代行をまとめた初回限定のパック(90,200円)もあります。
自社の複合機で送る場合の費用
自社の複合機やパソコンのFAXから送る場合、配信サービスの料金はかかりませんが、通信料と人手がかかります。1回線のFAXは1件ずつ送るため、数千件を送ると回線を長時間ふさぎ、その間は通常の受発注のFAXや電話が使えなくなることがあります。
送信エラーの再送、配信停止の連絡の管理、返信の受け付けも自社で行う必要があります。数十〜数百件を取引先に送る程度なら自社の複合機で十分ですが、新規開拓で数千件以上を送るなら、配信サービスの料金と比べて検討してください。比べ方は「自社での送信と代行サービスの使い分け」の節で説明します。
FAXDMの始め方(4つのステップ)
FAXDMは「FAX番号リストを用意する」「原稿を作る」「件数と日時を決めて配信する」「反応を測って次に活かす」の4ステップで始められます。1回目の結果を2回目のリストと原稿に戻すところまでを1周と考えます。 下の図は、各ステップで決めることと、さらに詳しく説明した記事をまとめたものです。
ステップ1. FAX番号リストを用意する
最初に、送る相手の業種と地域を決め、その会社のFAX番号を集めます。FAXDMの成果は、原稿よりも先に「誰に送るか」で大きく変わります。自社の商品を買ってくれた既存顧客の業種・規模・地域を見直し、似た会社を送り先に選ぶのが基本です。
FAX番号は、すべての会社が公開しているわけではありません。Urizoが収集した企業データ(2026年11月時点)では、掲載情報のうちFAX番号が分かったのは約16%で、6件に1件ほどでした。日本の企業全体の割合ではなく、Urizoの収集データの中での割合です。
分かる割合は掲載サイトによって1%未満から9割台まで違い、相手の業種でも変わります。一般に、見積書や発注書をFAXでやり取りすることが多いBtoBの業種では公開している会社が多く、来店やWeb予約が中心の飲食店や美容室では少なくなります。送り先の業種を決めたら、FAX番号がどのくらい分かるかを見込んで、集める件数を決めます。
下の図は、Urizoが収集した企業データ(2026年11月時点)で、FAX番号が載っていた割合を掲載サイト別に集計したものです。日本の企業全体の割合ではなく、Urizoの収集データの中での割合です。
Urizoの収集データでは、ハローワークの求人情報や楽天トラベルから集めた会社は約9割、アットホームは約4分の3でFAX番号が分かる一方、地図サイトのマピオンやグルメサイトの食べログでは1%に届かず、ほとんど分かりません。電話帳のiタウンページは約3割です。
Urizoで送り先を集めるときは、最初からFAX番号が載りやすい掲載サイトを選ぶと無駄がありません。製造業・建設業・介護ならハローワークの求人情報、宿泊施設なら楽天トラベル、不動産会社ならアットホームが候補になります。同じ求人情報でも、民間の求人サイトの多くはFAX番号の掲載が1割に届きません。掲載サイトの情報は、使う前に、各サイトの利用規約を確かめてください。1社ずつ調べる方法と、まとめてリストにする方法は 企業のFAX番号の調べ方 で詳しく説明しています。
FAX番号を1件あたり最安1.1円で集められます。
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ステップ2. A4・白黒1枚の原稿を作る
原稿は、受け取った人が手に取って数秒で「誰に向けた何の案内か」が分かるように作ります。入れる要素は、次の5つが基本です。
- 見出し:「◯◯業の経営者様へ」のように、宛先の業種・役職と、得られる結果を大きく書く。ここで読まれるかが決まる
- 本文:商品の特徴より、相手の困りごとがどう解決するかを3点程度に絞る。長い説明は資料請求の後に回す
- オファー:無料サンプル、先着の割引、無料相談など、今申し込む理由。期限を書くと反応が早まりやすい
- 返信欄:会社名・担当者名・電話番号と、希望する内容のチェック欄。返信用のFAX番号を大きく書く
- 配信停止欄:「今後のFAX送信を希望しない」のチェック欄と連絡先。クレームを減らし、リストの整理にも使える
配信サービスや原稿作成のマニュアルにはテンプレート(ひな形)もありますが、見出しと本文はテンプレートのままにせず、送り先の業種の言葉に書き換えると読まれやすくなります。手書き風の文字や吹き出しで要点を目立たせる、担当者の顔写真を線画にして入れる、といった工夫も、白黒で読みやすければ効果があります。逆に、写真をそのまま貼る、小さな文字を詰め込む、薄い色で背景を塗る、といった原稿は、受信すると読めなくなりやすい失敗例です。目的別のデザインのテイストは FAXDMのデザインのコツ|白黒で読まれるレイアウトと目的別の見本4例 、原稿の作り方の手順は FAXDMの効果的なデザインと原稿の作り方 で詳しく紹介しています。
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ステップ3. 件数と日時を決めて配信する
原稿ができたら、何件に、いつ送るかを決めます。初めてなら、全件に一度に送るより、まず一部に送って反応を見てから残りに送るほうが、原稿の失敗による損を小さくできます。
ほかの会社がどのくらいの件数でFAXDMを始めているかの参考に、UrizoのFAXDM配信サービスに届いた依頼(2018〜2026年11月、テスト送信を除く)のうち、送りたい件数が数値で書かれていたものを集計しました。発注者が希望した件数で、実際に送った件数とは限りません。
| 送りたい件数 | 依頼に占める割合 |
|---|---|
| 1,000件未満 | 16% |
| 1,000〜4,999件 | 31% |
| 5,000〜9,999件 | 23% |
| 1万〜2.9万件 | 22% |
| 3万件以上 | 8% |
1,000〜1万件未満の依頼が半分以上を占め、3万件以上は1割未満でした。希望件数は数千件が中心で、いきなり数万件に送る依頼は少数でした。また、依頼全体の約3分の1は「どのくらいの件数に送れるか知りたい」という相談で、送れる件数が分からない段階で問い合わせる方も多くいます。原稿の作成も一緒に依頼した方も、回答があった依頼の約3分の1でした。
送る日時は、相手の始業直後や昼休み、月末の繁忙期は避けたほうがよいとされます。早朝・深夜・休日に送ると、受け取った側の印象が悪くなり、クレームにもつながります。曜日・時間帯ごとの考え方とマナーは FAXを送る時間帯・曜日の目安とマナー にまとめています。本番の前には、必ず自社のFAXに1枚テスト送信し、文字のつぶれや返信先の番号の誤りがないかを確かめます。
ステップ4. 反応を測り、次の配信に活かす
送った後は、反応の数を記録し、次の配信に向けてリストと原稿を直します。記録しておきたいのは、送信件数、届いた件数(不達を除いた数)、返信・電話・Webからの問い合わせの数、配信停止の数の4つです。反応の数を届いた件数で割ったものが反応率で、原稿やリストを変えたときに比べる物差しになります。
| 結果 | 考えられる原因 | 次に直すところ |
|---|---|---|
| 不達が多い | リストが古い、FAX番号ではない番号が混ざっている | 送る直前にリストを集め直す。不達の番号を除く |
| 反応がほとんどない | 見出しが宛先に合っていない、オファーが弱い | 業種を絞って見出しを変える。特典や期限を足す |
| 配信停止が多い | 商品と関係の薄い業種に送っている | 既存顧客に近い業種・規模に絞り直す |
| 問い合わせはあるが商談にならない | 受付の対応が遅い、問い合わせの方法が分かりにくい | 受付の窓口と返信の方法を見直す |
反応率の目安と上げ方は FAXDMの反応率の目安と、反応率を高める5つのコツ 、問い合わせを取りこぼさない受付の作り方は FAXDMの問い合わせを増やすための受付方法 で説明しています。1回の結果だけで判断せず、原稿かリストのどちらか1つだけを変えて送り直すと、何が効いたのかが分かります。
自社での送信と代行サービスの使い分け
取引先など数百件までなら自社の複合機でも送れます。新規開拓で数千件以上に送るなら、回線の占有や配信停止の管理を任せられる配信サービス(代行)を使うほうが、手間と失敗を減らせます。 FAXDMの代行サービスには、配信だけでなく、リストのレンタル、原稿の作成、返信の受付まで任せられるものもあります。どれを選ぶかは、1回に送る件数と、FAX番号リストが手元にあるかで決まります。下の図は、その分かれ道をまとめたものです。
| 観点 | 自社の複合機・パソコン | 配信サービス(代行) |
|---|---|---|
| 向いている件数 | 数十〜数百件 | 数千件以上 |
| 費用 | 通信料と人件費。配信料金はかからない | 1枚数円+条件により手数料(Urizoは5.0〜8.8円) |
| 送る速さ | 1回線なら1件ずつ送るため、件数が多いと数時間〜数日 | 一斉送信(Urizoのサービスでは1時間に1万件以上) |
| 自社の回線 | 送信中は通常のFAXや電話が使いにくくなる | 使わない |
| リスト・原稿・返信 | すべて自社で用意・管理 | レンタル・作成・受付代行を選べる |
代行サービスを比べるときは、1枚あたりの料金だけでなく、最低件数や手数料、不達の分の扱い、配信停止の連絡を誰が受けるか、送信結果の報告の内容を確かめてください。料金が安くても、配信停止の番号が次回のリストから除かれなければ、同じ会社に何度も送ってしまいクレームが増えます。
FAXDMの代行サービスを利用する
UrizoのFAXDM配信サービスは、自社のリストを持ち込んでも、リストをレンタルしても依頼でき、初期費用はかかりません。原稿の作成や、返信用のFAX番号を貸し出して返信を受け付ける受信代行も選べます。送る前には、預かった原稿を指定のFAX番号へ1枚テスト送信し、確認してから本送信します。
料金と依頼の流れは FAXDM配信サービスの料金と流れ で確認できます。Urizoを契約している方には、リストを持ち込む場合の割安な送信料金(Urizo利用者料金)も用意しています。
よくある質問
FAXDMの料金相場、迷惑に思われないための工夫、初回に送る件数、法律について、よくある質問に答えます。
FAXDMの料金相場はどのくらいですか?
配信サービスの送信料金は1枚あたり数円が中心ですが、単価・基本料金・最低件数はサービスごとに違うため、同じ件数での総額で比べてください。UrizoのFAXDM配信サービスでは、リストを持ち込む場合で1枚5.0〜6.6円、リストレンタルを使う場合で1枚6.5〜8.8円(件数により変わります。2026年11月時点)です。これにリストの費用や原稿の作成費が加わる場合があります。
FAXDMは迷惑ではありませんか?失礼になりませんか?
受け取る側の用紙やトナーを使うため、迷惑だと感じる会社があるのは事実です。業種を絞って関係のある会社だけに送る、始業直後や夜間を避ける、配信停止欄を必ず入れて申し出にすぐ応じる、の3点を守ると、クレームを大きく減らせます。
初めてなら何件から送ればよいですか?
まず数千件で試し、反応を見てから件数を増やす進め方がおすすめです。原稿の失敗による損を小さくできます。UrizoのFAXDM配信サービスに届いた依頼でも、送りたい件数は1,000〜1万件未満が半分以上を占めていました。原稿を2種類用意して半分ずつ送ると、1回目からどちらの原稿がよいかを比べられます。
FAXDMは違法ですか?
法人・事業所に向けて、営業用の商品やサービスを案内するFAXDMは、原則として特定商取引法のFAX広告規制(第12条の5)の対象外です(第26条第1項第1号の適用除外)。ただし、配信停止を申し出た会社に送り続けると、法律以前に取引先や業界での評判を落とします。停止の申し出には必ず応じてください。
個人宅や個人事業主にFAXDMを送ってもよいですか?
消費者(個人)への通信販売のFAX広告は、特定商取引法第12条の5により、あらかじめ承諾を得ない限り送れません。個人事業主でも、営業用ではなく個人として買う商品の案内なら同じ扱いになる可能性があります。法人・事業所向けの案内に限って送るのが安全です。
まとめ
FAXDMは、FAX番号のリストに白黒1枚の原稿を一斉に送る法人向けのダイレクトメールです。FAX番号が分かる相手を選び、数千件で試してから直していきましょう。 郵送DMより安く早く送れ、紙で手元に届きやすい一方、送れるのはFAX番号が分かる相手だけで、原稿の工夫とクレームへの配慮が欠かせません。
始めるときは、自社の顧客や名刺など手元の情報からFAX番号リストを用意し、白黒で読みやすい原稿を作り、数千件で試して反応を測り、リストと原稿を直す、という4ステップを回します。FAX番号の集め方は 企業のFAX番号の調べ方 、原稿は FAXDMの効果的なデザインと原稿の作り方 、反応の目安は FAXDMの反応率の目安と、反応率を高める5つのコツ もあわせてご覧ください。
リストは無料版で1,500件まで試せ、
配信はリストの持ち込みでもレンタルでも依頼できます