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アイスブレイクとは?具体的なやり方やメリット・トークのネタ集

アイスブレイクとは?具体的なやり方やメリット・トークのネタ集

商談や面接など、初対面の相手と話す場では多かれ少なかれ緊張するものです。硬くぎこちない雰囲気を打破するために活用されるコミュニケーション方法として「アイスブレイク」が挙げられます。

今回は、アイスブレイクを活用するメリットや、具体的なトーク例について紹介します。アイスブレイクを取り入れる際の注意点もあわせて見ていきましょう。

アイスブレイクとは、「氷を溶かす」という意味の英語です。転じて、初対面の相手と話す際の緊張感やぎこちない雰囲気を和らげるためのコミュニケーション方法を指す言葉として用いられています。

たとえば商談や面接、セミナー、研修といった場では、初対面の人同士が会話を交わすケースがあります。お互いに相手がどのような人物なのかがわからないうちは、どうしても緊張感や警戒心が先立ってしまい、会話が弾まない・本心から話せないといった事態に陥りかねません。硬い雰囲気を打破し、よりスムーズなコミュニケーションを実現するためにアイスブレイクが活用されているのです。

アイスブレイクを取り入れることで、具体的にどのようなメリットを得られるのでしょうか。アイスブレイクがもたらす代表的なメリットについて解説します。

本題に入る前に気軽な雑談を挟むことで、場の雰囲気を和ませられます。お互いにリラックスした状態になり、より本音で話しやすくなるでしょう。自分も相手も本来のパフォーマンスを発揮しやすくなることは、アイスブレイクを取り入れる大きなメリットといえます。

アイスブレイクを活用することにより、相手の人柄が垣間見えることがあります。相手の好きなこと・興味のあることが分かったり、自分との意外な共通点が見つかったりすることで、お互いに対する理解が深まるでしょう。結果として、コミュニケーションを図りやすい状況を作れるのです。

一般的に、よく知らない相手に対しては遠慮してしまったり、警戒心を抱いたりしがちです。アイスブレイクを取り入れることでコミュニケーションを妨げる遠慮や警戒心を解くことができ、お互いに発言しやすくなるというメリットがあります。より深いコミュニケーションを図りやすくなることは、アイスブレイクを取り入れるメリットといえるでしょう。

アイスブレイクでよく引き合いに出される話題は、頭文字を取って「木戸に立てかけし衣食住」と呼ばれています。幅広い相手に対して適用しやすい話題のため、定番のテーマとして押さえておくとよいでしょう。

天候や時節に関する話題は相手を選ばないため、気軽に取り入れられる話題としてアイスブレイクでよく活用されています。ビジネスシーンであれば、季節や気候の話題を皮切りに近況を伺うことも可能です。

例:「ようやく梅雨が明けましたね。御社では、もうクールビズの実施期間に入られているのですか?」

趣味や興味のあることについての話題は、相手の人柄や自分との共通点を知る上で有効です。自分にとって興味のある話題であれば話しやすいと感じる人が多いため、相手との距離を縮めたい場合にも活用できるでしょう。

例:「〇〇さんはキャンプがお好きなのですね。今度、家族で初めてのキャンプに行こうと思っているのですが、初心者におすすめのキャンプ場はありますか?」

話題になっているニュースや時事ネタは年代を問わず多くの人が知っているため、話のきっかけとして活用できます。一般的な時事ネタだけでなく、業界に関わりの深いニュースなどを話題にするのもおすすめです。

例:「連日、生成AIのニュースをよく見かけますね。〇〇さんは、もうお使いになりましたか?」

訪れたことのある場所や出張の予定など、旅行関連の話題も気軽な会話のテーマとしてよく引き合いに出されます。旅先での土産話を興味深く聞いてもらえることは多くの人にとって心地よい体験のため、相手に話してもらうには適した話題といえるでしょう。

例:「来月、御社の本社がある〇〇県に出張の予定があるのですが、おすすめの食べ物や名所などはありますか?」

人気のある番組や話題になっているドラマなどは、相手も視聴している可能性があるため会話が弾みやすいでしょう。継続的に話題にしやすいテーマという点でもおすすめです。

例:「〇〇という番組を先日初めて観たのですが、とてもおもしろいですね。〇〇さんはご覧になっていますか?」

相手の家族構成をある程度知っていれば、家族についての話題が会話のきっかけになる場合もあります。ただし、人によってはプライベートの話をしたがらないケースもあるため、失礼にあたらないよう相手を見極めることが大切です。

例:「〇〇さんのお子様は、うちの子と同学年ですよね。小学校には慣れましたか?」

健康でありたいという思いは多くの人に共通しているため、健康づくりで心がけていることを話題に挙げるのも1つの方法です。ただし、今まさに健康面で不安を抱えている人にとっては負担に感じられる話題のため、相手を慎重に見極める必要があります。

例:「最近ランニングを始めまして、少しずつ距離を伸ばしていきたいと考えているところです。〇〇さんは、何か健康のために取り組んでいることはありますか?」

商談や会議の場では、共通の話題として仕事の話を引き合いに出すのも1つの方法です。アイスブレイクに活用するなら、オフィスでの過ごし方など気軽に話せる話題が適しているでしょう。

例:「冬場はオフィス内の空気が乾燥しがちですよね。乾燥対策に何か良い方法はありますか?」

相手が身につけているものや持ち物に関する話題も、アイスブレイクで気軽に話しやすいテーマの1つです。自分との共通点が見つかれば、距離がいっそう縮まりやすくなるでしょう。

例:「とても上品なネクタイをされていますね。いつもネクタイを選ぶ時に迷ってしまうので、選び方のコツがあれば教えていただきたいです。」

好きな食べ物やおいしい飲食店の話題は、多くの人に興味をもってもらえるためアイスブレイクに適しています。訪問先であれば、オフィス周辺のランチ事情などを尋ねてみてもよいでしょう。

例:「このあたりはおいしそうなレストランが多いですね。ふだんランチで利用されているお店などで、おすすめのレストランはありますか?」

住んでいる地域や出身地に共通点が見つかると、相手との距離が縮まりやすくなります。事前に情報を得ておくと、より話題にしやすくなるでしょう。

例:「〇〇さんは〇〇県のご出身でいらっしゃるのですね。実は私も同郷でして、高校まで〇〇市で暮らしていました。」

定番の「木戸に立てかけし衣食住」以外にも、アイスブレイクに活用しやすい話題はいくつかあります。代表的なトーク例を見ていきましょう。

休日の過ごし方には趣味やお気に入りの場所など多くの情報が含まれているため、初対面の相手と距離を縮めるのに適しています。ただし、プライベートに関わる話題のため、答えにくいと感じる人もいるはずです。休日に限らず、おすすめの場所などを尋ねるのもよいでしょう。

例:「もうすぐゴールデンウィークですね。お休みの日の過ごし方で、最近のお気に入りなどはありますか?」

自己紹介に絡めて、自分自身の意外な一面を知ってもらうアイスブレイクの手法です。自分から話題を提供することで、相手も話しやすくなる効果が期待できます。自己紹介をより印象づける意味でも、取り入れる意義のある話題といえるでしょう。

例:「実は私、こう見えて編み物が好きでして、先日も妻にルームシューズを編んであげました。〇〇さんは、ご自分でものを作ったりするのはお好きですか?」

24時間以内にあった嬉しい出来事や新しい発見について紹介するアイスブレイクの手法です。ポジティブな話題のため、場の雰囲気が明るくなる効果が期待できます。人柄を知ってもらうためにも有効な話題といえるでしょう。

例:「昨日知ったのですが、白などの明るい色の服を着ているほうが蚊に刺されにくいらしいです。同僚からそう聞いたので、今日はさっそく白いシャツを着てきました。」

アイスブレイクは場の雰囲気を和ませ、相手との距離を縮める上で有効な方法ですが、実施する際には注意すべき点もあります。次の3点を意識して、アイスブレイクの効果を高めましょう。

お互いに気軽に話せる話題を選ぶあまり、目的のない雑談に終始しないよう注意しましょう。「お互いの理解を深めるため」「雰囲気を和ませて話しやすくするため」などの目的を決めておき、目的を達成できたと感じたらすみやかに本題に入ることが大切です。アイスブレイクを必要以上に長引かせないようにしましょう。

アイスブレイクはどのような状況でも有効な手法とは限りません。商談の本題が重いテーマの場合や、相手に時間を取らせるべきではない状況であれば、あえてアイスブレイクを省略する配慮も必要です。会議や打ち合わせが短時間で設定されている場合などは、単刀直入に本題に入るのが望ましいでしょう。

特定の人にしかわからない話題や、デリケートな話題は避ける必要があります。たとえば政治・宗教・学歴といった話題は、あまり軽々しく口にするものではありません。また、特定のスポーツ競技や愛好者にしかわからない趣味の話などは、興味の度合いが人によって分かれるため避けたほうが無難です。多くの人が話題にしやすい一般的なテーマを選ぶことが大切です。

アイスブレイクは緊張した硬い空気を和ませ、お互いに話しやすい雰囲気を作る上で役立つ話法です。初対面の相手と打ち解けたい時や、発言しやすい雰囲気を作りたい時には、ぜひ今回紹介したトーク例を参考にアイスブレイクを実践してみてください。

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