リード獲得とは？効果的な獲得方法と手法ごとのメリット・デメリットを解説

企業が売上伸長を実現していく上で、リード（見込み客）をいかにして獲得していくかは重要な課題の1つといえます。リード獲得を成功させるには、効果的な手法を把握した上で自社の戦略や商材の特性に合ったリード獲得方法を選択することが大切です。

今回は、オンライン・オフラインで活用されている代表的なリード獲得方法と、手法ごとの主なメリット・デメリットについて解説します。リード獲得のための施策を強化する際に、ぜひ役立ててください。

はじめに、リード獲得とは何か、なぜリード獲得を目指すのか、基本的な事項を確認しておきましょう。リード獲得の重要性を正確に理解しておくことが重要です。

リード獲得は、見込み客を確保することを指します。今後自社の商材を購入する可能性のある「顧客予備軍」を発掘することをリード獲得と呼んでいると捉えてください。

リードとは、メールアドレスなどの連絡手段が判明している見込み客のことをいいます。つまり、「ニーズがあると想定されること」「連絡を取れる状態になっていること」の2つの条件がそろうことで、リード獲得に成功したといえるのです。

リード獲得の主な目的は、営業・マーケティング施策を講じる際の「分母」を確保することです。営業やマーケティング活動を通じて見込み客に訴求したとしても、すべての見込み客が今すぐに商品の購入やサービスの契約を検討してくれるとは限りません。とくにBtoB取引においては、ファーストコンタクトから実際の成約まで長期間を要するケースも少なくないのが実情です。

そのため、アプローチ先をできるだけ多く確保しておき、複数の見込み客に並行してアプローチしていく必要があります。顧客との関係構築に時間がかかることを見据えて営業活動を進めるためにも、リード獲得の強化が求められているのです。

ここからは、代表的なリード獲得方法を紹介していきます。はじめに紹介するのは、オフラインで実施可能なリード獲得方法です。

複数の企業がブースを出展し、展示会のテーマに即した商材をアピールする方法です。展示会の規模によっては数千〜数万人規模の来場者が会場を訪れるケースもあるため、一度に多くのリードを獲得できる可能性があります。また、テーマに関心のある企業の担当者も会場を大勢訪れることから、リードを効率よく獲得できる点もメリットです。

一方で、展示会に出展するには費用がかかります。出展費用に見合った効果が得られるかどうかは不透明であることから、費用対効果を慎重に検討する必要があるでしょう。

さまざまな企業が抱える課題の解決につながるテーマのセミナーを開催し、名刺交換やアンケート回収などを通じてリード獲得につなげる方法です。セミナーのテーマに関心の高いリードを集められるため、一定数以上のセミナー参加者を集められれば効率よくリードを獲得できるでしょう。

ただし、大人数を収容できる会場は限られていることから、セミナーを開催する時間と場所が制約されることが難点です。セミナーのテーマに関心があるものの、会場が遠方だったり時間の都合がつかなかったりすることで機会損失につながる恐れがあります。

ハガキや封書、FAXなどでパンフレットなどの各種資料を送付する方法です。DMを受け取った担当者が商材に興味をもった場合、DMに記載されている返信先にコンタクトを取ることでリード獲得につながります。

DMは一度に多くの企業にアプローチができる反面、反応率は決して高いとはいえません。一般的なDMの反応率は1％程度ともいわれています。したがって、一定数のリードを獲得するには大量のDMを送付する必要があるでしょう。DM施策には印刷代や郵送代、FAX送信料などがかかることを踏まえると、費用対効果の見極めを慎重に行うことが求められます。

ターゲット層に対して電話でアプローチをかけ、アポイント獲得へとつなげる手法です。会社にいながら電話1つでアプローチできるため、低コストでリード獲得を目指せる方法といえます。また、1件あたりのアプローチに費やす時間が短いことから、効率よくリードを発掘できる手法といえるでしょう。

ただし、リード獲得につながる確率は決して高いとはいえません。電話を受ける相手にとっては「突然かかってきた営業電話」であるため、限られたやり取りの中でアポイント獲得へとつなげるにはトーク力が求められます。また、最新の情報が反映された質の高いテレアポリストを用意することは、テレアポ施策を成功させる上で必須の条件となるでしょう。

看板や建物などに企業名・商品名などを表示したり、掲示板や壁面などに貼り紙を施したりすることで集客につなげる方法です。多くの人の目に留まる可能性があることに加え、興味関心の有無に関わらず企業名や商品名、キャッチコピーなどを印象づける効果が期待できます。

一方、屋外広告がきっかけとなってどの程度のリードを獲得できたのか、具体的な効果を測定しにくい点がデメリットです。広告を出す場所によっては掲載料が高額にのぼるケースも少なくないことから、費用対効果がどの程度見込めるか慎重に判断する必要があるでしょう。

電車やバス、タクシーなどの乗り物内や車体ラッピング、駅や待合所などに広告を表示する手法です。近年ではデジタルサイネージの導入が進んでおり、タクシーなどでは乗車した顧客の年齢層や性別を自動認識した上で、ターゲットに合った広告を表示することも可能になっています。

屋外広告と比べてターゲットを絞りやすく、利用客層に合わせたアプローチもある程度可能である反面、交通広告を見たことがリード獲得にどの程度寄与しているのか見分けにくい点がデメリットです。

次に、オンラインによる代表的なリード獲得方法を紹介します。オフラインと比べるとリード獲得につながる効果が計測しやすく、効果検証をきめ細かく実施できる点が大きな特徴です。

Web上に広告を表示することでリード獲得につなげる手法です。検索結果ページに広告を表示させるリスティング広告や、Webサイトや検索結果の広告枠に広告を表示させるディスプレイ広告などが代表的な手法として活用されています。

Web広告は短期間で多くのリードを獲得できる反面、広告を出稿している期間中はコストがかかり続けるのが難点です。十分な広告効果を挙げるには、Webマーケティングの知識・スキルが求められます。キーワード設定やターゲティングを詳細に行えるため、これらの知識・スキルを備えた人材を確保できれば高い広告効果が期待できるでしょう。

ユーザーにとって有益な情報を提供することで自社メディアの読者になってもらい、認知度を高めていく手法です。直接的に商品やサービスを訴求するケースばかりではないため、長期的なリード獲得を目指したい場合に適した手法といえます。

オウンドメディア施策の難点として、具体的な成果が出るまでに期間を要することが挙げられます。ユーザーの認知度を高めるには定期的に新しいコンテンツを追加していく必要があることから、運営には多くのリソースが必要です。長期的な効果が期待できる一方で、一定の期間と資金を投じる構えで運営に携わっていくことが求められるでしょう。

既存の他社メディアに自社商品・サービスに関する情報を掲載してもらう方法です。認知度の高いメディアであれば多くのユーザーの目に触れることから、高い効果が期待できます。

ただし、広告効果が期待できるのはメディアにコンテンツが掲載された直後に限られるケースが少なくありません。長期的・持続的な効果はあまり期待できないことから、短期間で集中的にアピールしたい新商品やキャンペーン企画の告知に適しています。また、掲載メディアと商品・サービスの親和性も問われるため、掲載先は十分に吟味する必要があるでしょう。

自社のSNSアカウントに投稿したり、SNS広告を出稿してリード獲得につなげたりする手法です。SNSは拡散性が高いことから、多くのフォロワーを抱えるユーザーの目に留まれば低コストで高い広告効果を得られる可能性があります。

一方で、拡散される投稿を狙って実施するのは容易ではありません。そもそもSNSユーザーは企業の広告を見るためにSNSを利用しているわけではないため、広告を敬遠するユーザーも少なくないのが実情です。いかに広告らしさを醸し出すことなく、多くのユーザーの心を捉える投稿をできるかが問われます。

ビデオ会議ツールを活用して、非対面型のオンラインセミナーを開催する手法です。場所の制約を受けることなく開催できることに加え、参加者は地理的な要因に関わらず参加できる点がメリットといえます。リアルタイムでの開催のほか、録画配信を活用することで繰り返し開催することも可能です。

デメリットとして、参加のハードルが低い分、ターゲット外の参加者が多くなりやすい点が挙げられます。ウェビナー終了後のアンケートなどを通じて、ターゲットをスクリーニングしていく必要があるでしょう。

オンラインイベントに特化した配信プラットフォームを通じて、非対面型のオンライン展示会を開催する手法です。リアル展示会よりも低コストで実施できるだけでなく、参加者側も地理的な要因に左右されず気軽に参加できる点がメリットといえます。

ただし、参加のハードルが低いため、ターゲット外の参加者が混在しやすい点がデメリットとなり得ます。テーマに関心の高い層が訪問する一方で、中には興味本位で来場するユーザーも混ざっていることを念頭に置く必要があるでしょう。企業ブースへの訪問者を検討度合いや興味関心の度合いを元にスクリーニングした上で、アプローチしていくべきか判断することが求められます。

リード獲得とは、「ニーズがあると想定され」「連絡を取れる」の2つの条件がそろった見込み客を集めることを指します。今回紹介した通り、オフライン・オンラインを問わずリード獲得につながる手法の選択肢は非常に豊富です。一方で、どの手法にもメリット・デメリットの両面があることから、自社の状況やアピールしたい商材の特性に合わせて最適な手法を選択していく必要があるでしょう。

なお、効果的にリードを獲得するには精度の高い企業リストを準備するプロセスが欠かせません。リスト作成ツール Urizo（ウリゾウ） を活用して、高精度なリストを効率よく作成しましょう。Urizoはハローワークやiタウンページなど、30以上のサイトから全国560万件以上の企業情報を自動で収集できるツールです。1件あたり1円以下の圧倒的低コストで企業リストを入手できますので、効果的なリード獲得を目指す事業者様はぜひUrizoの活用をご検討ください。