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ステップメールのシナリオの作り方・効果を高める設計のコツを解説

ステップメールのシナリオの作り方・効果を高める設計のコツを解説

ステップメールの施策において、1つのハードルとなるのが「シナリオ設計」です。シナリオをどのように作るべきか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

今回はシナリオの基本的な作り方をはじめ、ステップメールの効果を高めるシナリオ設計のポイントについて解説します。見込み客と既存顧客、それぞれをターゲットとしたシナリオ例も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

はじめに、ステップメールに関する基本事項を押さえましょう。そもそもシナリオとは何か、ステップメールとシナリオメールはどう違うのか、知識を整理しておくことが大切です。

ステップメールとは、見込み客ごとにメールを段階的に配信し、購買意欲を醸成していくメールマーケティングの手法です。たとえば、Webサイトから資料をダウンロードした見込み客に対してアプローチする場合、次のように段階を踏んでアプローチします。

【ステップメールの例】
・1通目:資料をダウンロードしたことへのお礼・自社の紹介
・2通目:商品の特徴・導入事例
・3通目:導入のメリット・解決できる課題の提示
・4通目:無料セミナーの案内

見込み客が資料をダウンロードした時点から配信が始まるため、相手によって配信されるタイミングが異なる点が大きな特徴です。

シナリオとは、ステップメールの配信が始まってから購入や集客といったアクションに至る「筋書き」のことです。ステップメールの設計図にあたるのがシナリオと捉えてください。

シナリオには配信するメールの概要だけでなく、配信するタイミングや見込み客に期待するアクションといった要素も含まれます。ステップメール施策の狙い通り、段階を踏んで見込み客の購買意欲を高めていくことができるかどうかは、シナリオ設計にかかっているのです。

メールマーケティングの手法には、ステップメールのほかにシナリオメールがあります。シナリオに沿ってメールを配信し、段階的に購買意欲を高めていくことが両者の共通です。

ステップメールとシナリオメールの大きな違いは、シナリオが分岐していく条件にあります。ステップメールでは、前回送信したメールの開封状況などメールに関する見込み客の行動が分岐の主な条件です。一方、シナリオメールではWebサイトの閲覧状況などメール以外の行動も含めて条件が設定されます。

ステップメールの施策において、シナリオ設計は非常に重要な位置を占めています。シナリオが重要視される主な理由は次の2点です。

ステップメールを配信する主な目的は、見込み客の購買意欲を段階的に高めていくことです。見込み客の購買意欲を着実に高めていくには、相手が求める情報をタイミングよく届ける必要があります。

見込み客が求める情報を最適なタイミングで配信するには、あらかじめ筋書きを決めておかなければなりません。シナリオの良し悪しは、ステップメールの成果を決定づける大きな要因といえるでしょう。

ステップメールを配信するメリットとして、見込み客へのアプローチを自動化できることが挙げられます。効果の高いシナリオを設計するには試行錯誤を繰り返す必要があるものの、成功パターンを掴むことができれば以降は同様のアプローチを自動で繰り返すのみです。

見込み客の行動に応じて配信するメールの内容を変えることによって、相手に合わせた情報を届けられます。ただし、相手が求める情報を届けられるかどうかはシナリオ設計にかかっています。ステップメールの大きなメリットである「自動化」の効果を最大化する上で、シナリオは重要な役割を担っているのです。

ステップメールのシナリオを作る際には、基本的な手順通りに進めることが大切です。次の4つのステップに沿ってシナリオを設計していきましょう。

シナリオを作るにあたって、ステップメールを配信する目的やゴールを明確にしておく必要があります。誰に何を伝えたいのか、どのような行動につなげたいのかが固まっていなければ、シナリオが目指すべき到達地点が不明確になってしまうからです。

たとえば、見込み客に商品購入やサービス契約を訴求する場合と、既存顧客にリピート購入を促す場合とでは、シナリオ設計は大きく異なります。シナリオが異なれば、当然のことながら配信する情報も大きく変わるでしょう。ステップメールの目的・ゴールを明確にし、施策全体の流れや方向性を決めておくことが大切です。

シナリオ設計では条件分岐や配信するメールの内容など、考えるべきことが数多くあります。しかし、はじめから細部を作り込んでいくのはあまり得策ではありません。まずはシナリオ全体の「ストーリー(あらすじ)」を決めてから、細部の作り込みへと移るのがよいでしょう。

ストーリーを考える際のポイントは、ゴールから逆算していくことです。ターゲットに求める行動をゴールに設定し、そこに至るまでの心理や行動について仮説を立てましょう。企業側が期待する行動を基準に考えるのではなく、ターゲットの心理や行動をイメージしてストーリーを組み立てるのがポイントです。

次に、構築したストーリーを消費者の購買心理にもとづいて分割していきます。分割する際には「AIDMA」を活用しましょう。

【AIDMAとは】
・Attention(注意):印象的なフレーズで注意を引く
・Interest(関心):相手にとってのベネフィットを伝えて関心を抱いてもらう
・Desire(欲求):導入事例や購入体験を通じて「欲しい」「実現したい」と感じてもらう
・Memory(記憶):商品名やサービス名、主な特徴などを記憶に残す
・Action(行動):購入や契約を実行する

はじめから購入や契約を促しても、見込み客が商品・サービスに関心を抱いていなければ成果につながりません。ストーリーを分割することによって、段階的に情報を届ける準備を整えましょう。

分割したストーリーの各段階を、どのタイミングで届けるべきかを決めていきます。配信する期間が長すぎても短すぎても、購買意欲が高まるタイミングを逃す原因となるため注意してください。

配信回数 配信する時期 内容
1通目 資料ダウンロードの直後 ダウンロードのお礼
自社の理念を象徴するフレーズ
3通目 7日後 導入事例、購入体験
4通目 10日後 商品の機能や特徴の紹介
5通目 14日後 購入方法の案内

配信スケジュールが決まったら、それぞれのメールに掲載する具体的なフレーズやイベント要素を盛り込んでいきましょう。

ステップメールの効果を高めるには、シナリオ設計のポイントを押さえておく必要があります。とくに重要な5つのポイントを見ていきましょう。

シナリオは消費者の購買心理にもとづいて作成しますが、すべての消費者が狙い通りに興味を持ち、購入に至るとは限りません。商品やサービスによって解決できる課題そのものに気づいていない・問題視していない潜在顧客も多いからです。

すでに明確な課題意識をもっている顕在顧客と課題意識が薄い潜在顧客では、ステップメールのゴール設定が異なります。顕在顧客の場合は興味の度合いを引き上げ、購入などの行動に導くことがゴールとなるでしょう。一方、潜在顧客にはまず課題に気づいてもらうこと、興味をもってもらうことが最初に目指すべきゴールとなります。このように潜在顧客と顕在顧客でシナリオを分け、相手の状況に合わせて訴求することが大切です。

ステップメールの成否を分けるのは、1通目のメールと言っても過言ではありません。ウェルカムメールとも呼ばれる1通目のメールが有益ではないと感じられると、2通目以降を開封してもらえなかったり、メールの配信停止手続きを行う見込み客が増えたりする原因となります。

インパクトのあるキャッチフレーズや自社の理念を紹介するほか、相手にとって有益な情報を提供することが大切です。期待を上回るメリットを感じてもらえるよう、1通目に送るメールの内容は十分に吟味しておく必要があるでしょう。

見込み客の心を捉え、狙い通りの成果をもたらすシナリオを作成するのは容易ではありません。見込み客の反応を見ながら、試行錯誤を繰り返して効果を高めていく必要があります。はじめから長いシナリオを作成したり、複雑な分岐を設定したりするよりも、シンプルな設計からスタートする方が得策です。

シンプルで短いシナリオであれば、複数のパターンを用意することもできます。開封率やコンバージョン率などの数値を確認しつつ、成果につながるパターンを見出していくことが大切です。

段階を踏んで徐々に購買意欲を高めていくことが、ステップメールを配信する本来の目的です。毎回のように購入や資料請求を促してしまうと購買意欲が十分に醸成されていない段階で訴求することになるため、成果につながりにくくなってしまいます。

また、見込み客の中にはセールス色の強いメールを敬遠する人も少なからず存在するはずです。売り込みが目的のメールと判断した途端、配信停止手続きを行うことも考えられます。相手にとって有益な情報の提供に徹する期間も必要であることを理解しておきましょう。

ステップメールは「すべてのメールを読んでもらえるとは限らない」ことを前提にシナリオを設計する必要があります。前回の配信内容を覚えていなければ理解できないシナリオは、基本的にNGと捉えてください。

提供する情報は1通のメール内で完結させ、それまでの配信内容に関する予備知識を求めないようにしましょう。過去の配信内容を踏まえる必要がある場合は概要を簡単に振り返る文面を挿入しておくなど、読み手の視点に立ってシナリオを構成することが大切です。

ステップメールのシナリオ例として、見込み客がターゲットの場合と既存顧客がターゲットの場合をそれぞれ紹介します。シナリオ設計のゴール設定と具体的なプロセスを考える際の参考にしてください。

メルマガ登録を起点として、商品のトライアルキャンペーン申し込みにつなげるシナリオの例です。トライアルキャンペーンへの申し込みがゴールとなります。

・1通目:メルマガ登録完了のお知らせ・自社の紹介
・2通目:導入事例と具体的なメリット・成果の紹介
・3通目:商品の特徴・解決できる課題の解説
・4通目:トライアルキャンペーンの案内

商品紹介の前に導入事例や具体的なメリット・成果を伝えることによって、見込み客の興味を引いているのがポイントです。商品の特徴を伝える際にも、どのような課題を解決できるのかをあわせて紹介することで、見込み客にとってのベネフィットを伝えています。

見込み客がターゲットの場合、相手が商品そのものに興味を持っていない・必要性を感じていないという前提でシナリオを設計する必要があります。相手にとってのメリットやベネフィットを十分に伝えた上で、見込み客の行動を促すメッセージを配信する設計にすることが大切です。

契約から3カ月が経過した顧客に対して、製品のアップグレードを訴求するシナリオ例を紹介します。見込み客と大きく異なるのは、すでに製品自体に必要性を感じており、利用体験を通じてある程度メリットを理解している点です。製品に関する情報提供を行いつつ、アップグレードのメリットを伝えるシナリオ例を見ていきましょう。

・1通目:製品の操作方法・便利な使い方を紹介
・2通目:製品の活用例・顧客インタビュー記事の提供
・3通目:プラン比較・アップグレードすることで活用できる機能の紹介
・4通目:アップグレードの特典紹介(期間限定の無料キャンペーンなど)

アップセルやクロスセルにつなげるには、既存顧客の信頼をより強固にしておく必要があります。はじめからアップグレードを案内するのではなく、まずは製品に関する有益な情報提供を行いましょう。現在利用している製品のメリットやベネフィットを改めて認識してもらうことにより、アップグレードを検討しやすい素地を作っておくのがポイントです。

シナリオ設計はステップメールの成果を大きく左右する重要な要素です。購入や契約といった行動に導くためのストーリーを描いた上で、消費者の購買心理にもとづいてシナリオを設計しましょう。

シナリオ設計の方向性を定めるには、「誰に向けて配信するのか」を明確にしておく必要があります。精度の高い見込み客リストを準備した上で、ターゲティングを適切に行うことが大切です。高精度のリストを効率よく作成するには、30以上のWebサイトから自動で企業情報を収集できるリスト作成ツール「 Urizo(ウリゾウ) 」の活用をおすすめします。1,600件分のリストは無料で作成できますので、ぜひUrizoの活用をご検討ください。

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