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新規開拓営業のやり方とは?9つの手法と伸び悩んだ時の対処法

見込み客を見つける方法

新規開拓営業は、事業を成長させていく上で重要なカギを握る戦略の1つです。どのように営業活動を展開すれば効果が得られるのか、疑問や悩みを抱えていませんか?

今回は、新規開拓営業の手法9選と営業活動のコツを紹介します。新規開拓営業が伸び悩んだ時の対処法にも触れていますので、営業戦略を策定する際にぜひ役立ててください。

営業活動と一口に言っても、顧客へのアプローチにはさまざまな方法があります。新規開拓営業の特性をつかむためにも、他の営業手法との違いや具体的なメリットを押さえておきましょう。

営業活動には大きく分けて「新規開拓営業」と「ルート営業」があります。新規開拓営業とは、まだ接点のない相手を対象に営業活動を展開することです。一方、ルート営業は既存顧客に対するフォローを通じて信頼関係を深め、アップセルやクロスセルにつなげることを主な目的としています。

新たな関係構築が目的の新規開拓営業と、既存の関係性を深めることが目的のルート営業では、目的もアプローチ方法も根本的に異なります。どちらも広い意味での営業活動に含まれるものの、新規開拓営業とルート営業は明確に分けて考えることが大切です。

新規開拓営業に取り組む最大のメリットは、顧客数の継続的な増加につながることです。企業が売上を伸ばすには、顧客数を増やしていく必要があります。新たな取引先や顧客を開拓することは、ビジネスチャンスの拡大に直結しているのです。

また、新規開拓営業に取り組むことはリスクヘッジにもなり得ます。何らかの原因で既存顧客が離れていった場合、売上の分母が減ってしまうのは避けられません。新規開拓営業を推進することで新たな顧客を取り込み、万が一既存顧客を失った場合のダメージを軽減させることができるのです。

アウトバウンド(Outbound)営業は、自社から個人や企業に対して働きかける営業方法です。前もって見込み顧客のリストなどを用意しておき、プッシュ型のアプローチを行います。

一方、インバウンド(Inbound)営業は顧客からの働きかけを促す営業方法です。顧客が興味を持っている段階から営業活動をスタートするため、アウトバウンド営業と比べてアポイントの獲得率が高い傾向があります。

アウトバウンド営業とインバウンド営業は、どちらが手法として優れているというものではありません。商材や営業戦略に応じて使い分けたり、併用したりすることが大切です。

アウトバウンド型の新規開拓営業として、代表的な4つの手法を紹介します。それぞれのメリット・デメリットとあわせて特徴を押さえましょう。

新規開拓を目的とした訪問営業とは、いわゆる「飛び込み営業」のことです。アポイントを取得していない状態で訪問するため、門前払いとなるケースも少なくありません。ただし、一定の確率でニーズのある顧客が見つかる可能性もあります。近年はアポイントなしの訪問を受け付けない企業も増えているため、十分な効果が得られるかどうかは不透明です。

【メリット】
・最小限の説明資料などがあれば始められる
・ニーズのある顧客が偶然見つかる可能性がある
【デメリット】
・門前払いとなるケースが多く、効率的な営業手法とはいえない
・アポイントなしの訪問を受け付けない企業も増えている

テレフォンアポインターの略で、見込み客リストを元に電話をかけてアポイントを獲得する手法です。相手に興味がなければすぐに断ってくるため、試行回数を稼ぎやすく効率的に営業活動を進めることができます。ほぼ例外なくどの企業にも電話が設置されていることから、アプローチできる幅が広い点もテレアポの特徴といえるでしょう。

【メリット】
・見込み客の電話番号リストと電話機があれば始められる
・試行回数を稼ぎやすく、件数をこなすには適した手法
【デメリット】
・アポイントを効果的に獲得するにはトークスクリプトの準備が必要
・断られる頻度が高いことから、担当者にメンタル面の強さが求められる

顧客にあらかじめ手紙を送り、到着した頃に営業をかけていく手法です。手紙と聞くと古風な印象を受けるかもしれませんが、現代でもレター営業は有効な営業手法として知られています。相手と直接コンタクトを取り、信頼関係を築きやすい点がメリットです。一方で、送った手紙を必ず見てもらえる保証はないため、一定数の住所リストを用意するのは必須条件といえます。

【メリット】
・企業の社名と住所が分かれば手紙を送ることができる
・手紙を読み、興味を持った相手との信頼関係を築きやすい
【デメリット】
・送る文面や封筒・ハガキなどを準備する必要がある
・送った手紙を必ず見てもらえるとは限らない

メールをはじめDMやFAXなどを活用し、テキスト形式で営業をかける手法です。メールアドレス、住所、FAX番号のいずれかが分かればアプローチできる上に、テレアポのようにトークスキルが要求されない特徴があります。製品やサービスの特徴や導入メリットなどを詳細に伝えたい場合に適した方法です。返信率はあまり高くないものの、一度に多くの相手にアプローチできる点はメリットといえるでしょう。

【メリット】
・商材の特徴を詳細に伝えることができる
・一度に大量のアプローチを試みることも可能
【デメリット】
・返信率は一般的にあまり高くない
・一定の効果を得るには十分な件数のリストを用意する必要がある

次にインバウンド型の新規開拓営業として、5つの手法を紹介します。インバウンドの場合、顧客が自社との接点を持つことができるよう工夫しなければなりません。新規開拓営業に有効なツールとそれぞれのメリット・デメリットを押さえておくことが大切です。

TwitterやFacebook、InstagramといったSNSで企業アカウントを開設し、情報発信ツールとして活用する方法です。アカウントの作成や情報発信は無料で実践できるため、コストを抑えて営業活動を推進するには適した方法といえるでしょう。一定数のフォロワーが集まれば、コストをかけることなく新商品の案内やキャンペーン情報などを届けられます。

ただし、フォロワーを集めるには消費者にとって有益な情報を継続的に発信していく必要があります。短期間で効果が望める営業手法ではないことは理解しておく必要があるでしょう。

【メリット】
・コストを抑えて営業活動が進められる
・一定数のフォロワーが集まれば高い広告効果が期待できる
【デメリット】
・有益な情報を継続的に発信していく必要がある
・短期間で成果を上げるのは難しい

動画コンテンツを提供し、ファンを獲得していく手法です。テキストベースの情報発信と比べて、より多くの情報を伝えることができます。主な活用方法は自社でコンテンツを配信する方法と、動画内で配信される広告を出稿する方法の2つです。

自社のことをまだ認知していない層にもリーチする可能性がある点はメリットですが、質の高いコンテンツを制作するには手間と時間がかかります。定期的に新たなコンテンツを作り続けられるよう、社内の体制を整えておく必要があるでしょう。

【メリット】
・テキストベースの媒体よりも多くの情報を届けられる
・自社を認知していない層にもリーチする可能性がある
【デメリット】
・継続的なコンテンツ制作には相応の時間と手間がかかる
・社内体制の整備と人的リソースの確保が求められる

オウンドメディアなどで、ターゲット層が関心を寄せるテーマの情報を発信していく方法です。キーワードの選定をはじめとするSEO対策が必要ですが、掲載したコンテンツが検索上位に表示されれば自然流入も期待できるでしょう。

有益な情報が掲載されているサイトと認識されれば、同じユーザーが繰り返し訪問してくれるケースも少なくありません。自社のファンを増やすには最適な手法である反面、質の高いコンテンツを作り続けるためのノウハウやリソースが必要とされます。

【メリット】
・検索エンジンからの流入が期待できる
・ファンの育成に役立つ
【デメリット】
・質の高いコンテンツ制作のためのノウハウが必要
・継続的に運営していくには人的リソースが不可欠

セミナーやイベントを開催して人を集め、ターゲットの母数を確保する方法です。一度に多くの人を集められることや、商材に関連の深いテーマに興味がある層を呼び込めることがメリットといえるでしょう。

一方で、セミナー・イベントへの集客や会場の確保、開催当日の運営など準備に時間を要することが難点です。近年はオンラインセミナー(ウェビナー)も増えているため、オンラインでの開催も視野に入れて検討することをおすすめします。

【メリット】
・一度に多くの人を集められる
・商材に関心の高い層を呼び込める
【デメリット】
・準備や運営に時間を要する
・有益な情報を伝えて満足してもらう必要がある

オフライン・オンラインを問わず、広告を見てもらうことで新規顧客を集める方法です。とくにオンライン広告にはリスティング広告やリターゲティング広告など、幅広い手法があります。ターゲットを絞って広告を表示させることもできるため、やり方によっては優れた費用対効果が期待できる手法です。

ただし、オンライン広告を適切にチューニングするには試行錯誤を繰り返す必要があります。PDCAサイクルを回し、最適化を図ることが求められるでしょう。選択肢が多いだけに、商材に適した広告手法を選定するには的確にデータ分析を行うためのスキルが必要です。

【メリット】
・幅広い手法の中から自社に合ったものを選べる
・取り組みしだいでは優れた費用対効果が期待できる
【デメリット】
・効果を高めるには試行錯誤が欠かせない
・データ分析のスキルが求められる

新規開拓営業のコツ

新規開拓営業は、取り組みによって成果に大きく差が開くケースが少なくありません。効果的に新規顧客を獲得するには、コツを押さえた営業活動が求められます。新規開拓営業を成功させるコツは次の7点です。

とくにアウトバウンド型の新規開拓営業では、見込み客リストを元に営業活動を進めるケースが多いでしょう。優れた成果を上げるには、高い精度の見込み客リストが欠かせません。とくに次の点を重視してリストを整える必要があります。

・顧客の属性情報(業種・企業規模・業績など)が正確に記載されているか
・項目に抜けはないか
・最新の情報が反映されているか

不完全な見込み客リストで営業活動を進めると、テレアポを実施しても電話がつながらないケースが多発したり、レター営業の際にも郵便が不達で戻ってくるケースが多くなったりする原因となります。このように見込み客リストの精度は新規開拓営業の成果や効率を大きく左右するため、営業活動を始める前に必ずリストを一通りチェックしましょう。

見込み客に対する理解を深めることも非常に重要なポイントです。情報収集を行い、見込み客が抱える課題や問題点を整理しておく必要があります。ターゲットの状況に応じて、講じるべき営業手法やアプローチ方法が絞り込まれていくでしょう。

ターゲットに適したアプローチ方法を見極めることは販売や成約だけでなく、相手との信頼関係を築く上で欠かせない視点といえます。自社にとって取り組みやすい・実践しやすい営業手法を選ぶのではなく、ターゲットに見合った手法を選定する視点を持つことが大切です。

市場において自社が優位性を打ち出せるポイントを明らかにしておくことも、新規開拓営業を成功させるコツの1つです。見込み客にとって、商品やサービスを導入する際の選択肢は多数あるでしょう。数ある選択肢の中から、あえて自社の商品・サービスを導入するメリットを的確に伝えられなければ、十分な成果を上げることはできません。

自社の優位性を明確化するコツは、すでに競合他社がターゲットの元へ営業に訪れていると仮定することです。他社の商品・サービスを導入するメリットを知っている見込み客に対して、自社の強みやメリットを伝えて選んでもらう必要があります。必然的に競合調査を進めておくことが求められるでしょう。自社が売り込みたい優位性ではなく、見込み客の立場に立ってアピールポイントを絞っておく必要があります。

新規開拓営業を漫然と続けていても、優れた成果を上げるのは難しいでしょう。最終的に到達すべき目標から逆算して短期目標に落とし込み、KPIを設定しておく必要があります。KPIに対する進捗状況を常に意識することで、現状の営業活動がうまくいっているのか、改善すべき余地があるのかを把握しやすくなるのです。

KPIを着実に達成していくには、現状の課題と改善策を明らかにするためにPDCAを回していくことが大切です。目標に対してショートしているのであれば、うまくいかない原因を特定する必要があります。反対に、営業活動が順調に進んでいる場合は成功している要因を把握していっそう磨きをかけていきましょう。短いサイクルでPDCAを回し、プロセスの改善を図ることによって、着実に目標へと近づくことができるはずです。

新規開拓営業に取り組む際には、優先順位をつけて行動することが大切です。闇雲にアプローチ件数を増やすのは、効率のよい営業活動とはいえません。アプローチする相手に関しても、ターゲットを絞り込んだ上で営業をかけていく必要があります。

ターゲットを適切に絞り込むには、自社の優位性や訴求しやすい条件を明確にしなければなりません。ターゲットが抱えている課題や悩みは何か、解決するために自社の商品・サービスがなぜ有効といえるのかを、顧客の視点で捉え直しましょう。設定した条件に合うターゲットを見込み客リストから抽出し、優先的にアプローチしていくことで効率よく成果が上げられるはずです。

営業活動と聞くと「いかに自社の商品・サービスを売り込むか」というイメージを抱くかもしれません。しかし、相手が抱えている課題を丁寧に聞き取らなければ、ニーズに合った提案はできないでしょう。営業担当者に傾聴力が求められるといわれるのはこのためです。

とくに訪問営業やテレアポでは画一的なトークに終始せず、相手がどのような課題を抱えているのか注意深く聞き取りましょう。自社の商品・サービスは、それらの課題を解決するための1つの手段という位置づけで提案していくことが大切です。商品・サービスありきでアプローチしても、相手にニーズなければ聞く耳を持ってもらえません。相手の視点に立ち、課題やニーズに耳を傾ける姿勢が求められます。

新規開拓営業では、限られた接触時間の中で好印象を残すことも非常に重要です。相手を尊重し、受け入れてもらうという意識で臨む必要があります。次回のアポイントやその先の商談につながる確度を高めるにも、身だしなみや話し方には細心の注意を払いましょう。

新規開拓営業の中でもアウトバウンド営業の場合、かかってくる電話や受信するメール、届いた手紙などは相手が希望して受け取るものではありません。多くの場合、相手は仕事中に対応することになるため、最初はあまり良い印象を受けないケースのほうが多いでしょう。丁寧な口調や理路整然とした説明を心がけ、相手にストレスを与えないよう配慮することが大切です。

新規開拓営業は着実に目標を達成していくのが理想ですが、常に好調な状態を維持できるとは限りません。さまざまな要因で成約に至らなかったり、数字が伸び悩んだりすることは十分に考えられます。新規開拓営業が伸び悩んだ時に見直しておきたいポイントをまとめました。

提案する商材やその特徴・優位性に対してターゲットが興味関心を示さないケースが続くようなら、そもそもターゲットの設定が妥当かどうかを再確認する必要があります。適切ではないターゲットを設定してしまう原因は主に2つです。

1.用意した見込み客リストの精度が低い
2.見込み客リストの絞り込み条件が不適切

1の場合、リストの情報源や情報の取得方法を見直すことが大切です。最新情報が反映されているか、収集が漏れている情報がないかなど、リストの精度を総合的に見直してみましょう。

2の場合、自社の優位性や商材の特徴を改めて検証する必要があります。同時に競合他社の分析にも改めて取り組み、見落としていた他社の強み・弱みがないかを確認しましょう。自社にとってアピールしたいポイントに固執せず、客観的な視点で分析・検証を行うことが大切です。

非現実的なKPIを設定していないか、PDCAサイクルを適切に回して改善を図っているかなど、営業活動の質を見直してみましょう。同じパターンで断られ続けている場合や、活動内容に一定期間変化が見られない場合は要注意です。本来は改善が必要なポイントを見過ごしたまま、営業活動を続けている可能性があります。

たとえば、「検討します」と告げられたきり営業活動が進展しないパターンが多いようなら、商品・サービスそのものを売り込もうとしている可能性が高いでしょう。相手のニーズを深掘りしているか、具体的な課題を引き出せているか、トークを見直す必要があります。このように、仮説と検証を繰り返すことで営業活動を少しずつ進歩させていくことが重要です。

新規開拓営業では、「次回のアポイントを取り付けること」を当面の目標としてください。アポイントが商談化するかどうかは別次元の問題です。まずは相手に興味を持ってもらい、「もう少し詳しく聞いてみたい」と感じてもらうことでスタート地点に立てるのです。

商談化を急いでいると、相手にもその雰囲気が伝わってしまいます。相手としては、興味のない商品・サービスを売り込まれないよう、商談を断ることに意識を向けるはずです。商品・サービスのアピールに終始せず、相手に話してもらう場面を作ることができているか振り返ってみてください。商談化を急がない意識を持つことで営業活動全般に余裕が生まれ、相手のニーズを引き出す話し方を実践しやすくなるでしょう。

営業活動を続けていると、一定の割合で反応の鈍い見込み客が現れます。ターゲットを絞り込んで営業活動を進めたとしても、すべての見込み客にニーズがあるとは限らないからです。反応が鈍い見込み客は深追いせず、一定期間を置いてから再アプローチすることをおすすめします。

見込み客はさまざまな事情を抱えています。アプローチをかけた時期が、偶然にも別の課題への対処に追われているタイミングだったのかもしれません。検討する余裕がないところへ、さらにアプローチをかけられると「しつこい」「聞きたくない」という印象を与えがちです。無理にアポイントを取らず、一旦時間を置いて再アプローチをすることで、前回とは異なる反応が返ってくることもあり得ます。このように、見込み客の反応に合わせて臨機応変に対応していくことも大切です。

新規開拓営業は、企業にとって継続的に顧客を増やしていくための重要な活動です。アウトバウンド・インバウンドのどちらかに偏るのではなく、複数の手法を併用して新規顧客の獲得を目指しましょう。

今回紹介したコツを参考に、ぜひ新規開拓営業の進め方や従来の活動内容の改善策を検討してみてください。営業活動が着実に進歩している手応えを感じられれば、新規顧客の獲得がいっそう加速していくはずです。

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